2.秘密

秘密。
一口に秘密といってもいろんな秘密があります。
バレたら不味い、隠し事。
二人っきりの、ナイショ話。
自分だけが知ってる、秘め事。

秘密。
その言葉の響きそのものがなんだか秘密めいていて、照れくさいような、くすぐったいような、不思議な気持ちになる言葉。

今の貴方に、秘密はいくつありますか?
今までの人生に、いくつの秘密がありましたか?

いい秘密、悪い秘密。
心の中と言う密室に、秘めておくもの。
それが秘密。

彩紋はあまり、秘密を作れないほうです。
嬉しいことがあったら黙ってはいられませんし
悲しいことがあったら誰かに聞いてもらいたいのです。

内緒のお話には向きません。
誰かが「ナイショね」と言ったことは一応守ります。約束ですから。
でも、自分から「ナイショね」って、あまり言いません。
秘密にしておくことが出来ないから。
きっと表情やしぐさから、知らないうちにこぼれだしてしまうから。

そんな私でさえ。
よくよく思い返せば秘密があるのです。

秘密の思い出。
秘密の場所。
秘密の言葉。
秘密の人。

その中にはたいした「秘密」ではないものも混ざっています。
誰かに聞かれたら話してしまうような、話してしまっても構わないようなもの。
でも、話せないものも混ざっているような気がするのです。

聞かれることすらないような秘密があるのです。

本人でさえ忘れてしまったような秘密があるのです。

過去と言う密室に、秘められたもの。

これこそが、本当の、秘密……

なのかもしれません。

秘密。

中には人を傷つけるが為に秘められているべきものもあるかもしれません。

そうでない秘密は、きっと素敵。
素敵な秘密が、今日もまた増えていきますように。

20070224 Takami Simon

戻る





(C)Copyright, All Rights Reserved, Ishindenshin, 2003-