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16.気配

この部屋には何かがいるらしい。

はじめてそう感じたのは、この部屋に住むようになってから一週間もたたない頃。

はっきりした理由は無いが、なんだか妙な気配がするのだ。

なんとなく、誰かがいるような気配がする。

背後からの視線。
振り向いてもそこには白い壁しかない。

夜中聞こえるくぐもった声。
電気をつけると、静かになる。

不意に聞こえる大きな音。
忘れた頃に第二段が来る。

天井から降る謎の水滴。
地理条件から雨漏りはありえない。

こんな不思議な現象の数々。
特にふと気づくと感じる視線は強烈だ。
首筋の辺りがぞくっとする。

もしや幽霊でも、と思ったが、別に霊感があるわけでもないので検証できない。
信憑性にかける霊能者をこれしきのことで呼ぶのもあほらしい。

この部屋に移り住んで6年目。
最近ではこの気配が、なんだか落ち着く。
まるでもう一人の兄弟のような感じさえしてきているのだ。

20070309 Takami Simon

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