白い月
         (by:作詞:彩紋任伺)

 

吐く息は白く
道行く人の足取りも重い
僕は一人行く当ても無く
公園でたたずんでいた

今日は大雪らしく
黒い雲がかかる空
今にも泣き出しそうな空が
僕の心も覆う

不意に差し込んだ光
雲の切れ目から
忘れていた月が
刹那顔を出した

淡い淡い光
僕らを包んで
まるで別世界の
始まりのようで

ほんの一時の光
永遠に感じられ
言葉を失った僕の
心も白く光る

ふと気がつくと
元の公園で
相変わらずの暗がりで
皆の足取りは重い

見なかったのだろうか
今の美しい光を
感じなかったのだろうか
心が晴れていくのを

アレは幻だったのか
僕にだけ見えた
アレは幻だったのか
それならそれでいい

あったかいきもちで
冷えた手こすりながら
僕の場所に帰ろう
其処から明日が始まる

 

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