無題(by:春羽伺剣)

 

君が僕のことを知る前から
僕は君の事を知っていた
隣のクラスで頑張っていた
君の笑顔を知っていた
友達を通じて君と始めて話した時
僕はもう君のことが好きだった

君が僕のことを知って一年
僕の気持ちを君に伝えた
君は恥ずかしそうに笑って
「ありがとう」
その言葉が聞けた
「ありがとう」
僕も「ありがとう」

君が僕を遠ざけてからも
僕は君の事を見守ってた
一番離れた教室の空席
君の苦しみ知っていた
だから そう 僕は君を責めないよ
僕は君のことが好きだったから

君と離れ離れになってから
僕は気持ちを封じ込んだ
君の涙は見たくなかった
「さようなら」
この言葉は言わない
僕から「ありがとう」

君のことが好きだから
もう君を傷付けたくないから
君のことが大切
だから僕は隠し続ける

「ありがとう」
「大好き」
「側にいたい」
「守りたい」

「君と一緒に…」

「ありがとう」
それは別れの言葉
「ありがとう」
でも感謝の言葉
「ありがとう」
「ありがとう」
君に「ありがとう」

 

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