鏡の中で(by:彩紋任伺)
鏡に映る私。 凝視すると、少しずつ形を変えていく。 初めに映っていたのは、私の顔。 それが少し形を変えて、私の心が映し出される。 目を背けずにもっと見ていると、また形が変わって今度は私の魂が映し出される。 それでも我慢して見続けると、さらに形が変わって、昔の私が映し出される。 昔の私は、問いかけてくる。 「どうしてそんな風になってしまったの?」 それに耐え切れずに、鏡から目を逸らす。 動悸が治まってもう一度見ると、映し出されるのは私の顔。
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